黄金町バザールでの出来事

黄金町バザールのオープニング。ビデオカメラ片手にぶらぶら歩いていたら、いまの黄金町を象徴するような二つの出来事に遭遇した。◇アートスペースとして改装された、かつて「コの字」と呼ばれた集合住宅型のちょんの間の前で、県知事と市長が報道陣から取材を受けている場面に地元のおばあちゃんが乱入。おばあちゃん「めちゃくちゃうれしい。いかがわしくて、はずかしかった黄金町、日ノ出町をこんなにきれいにしていただいて本当にありがとうございました。」市長「ぜんぜん違う町になったよね。これからも頑張っていこうね」とがっちり握手。◇その「コの字」を見学していると、大声で怒鳴る声が聞こえてきたので何かと思ったら、外国人らしい女性がものすごい剣幕でアーティストや関係者に文句を言っている。どうやら彼女は数軒先のちょんの間に住んでいて、毎晩バザールが遅くまで騒いでいるためうるさくて眠れないと訴えているらしい。しばらくしたら警察がやってきた。女は15分くらい経ってようやく、ぶつぶつ文句を言いながら立ち去った。◇黄金町バザールというお祭りが、「地元住民」と呼ばれる人たちの思いとともに進めてきた「浄化政策」の集大成である一方で、現在、ちょんの間に住んでいる人たち(この人たちも「地元住民」ではないのか?)との関係づくりについてはどうなっているのだろうか?と考えさせられる出来事だった。

黄金町バザール
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