ヤマさんが出てこない

映写のヤマさんの勤務は夜8時までなのだが、時間になっても呼びに行かないと自分からは映写室から出てこない。今日はうっかりしていて気がついたらすでに8時15分。急いで映写室に行くと、ヤマさんは何事もなかったかのように本を読んでいた(たぶん「BUBKA」か何かだろう)。「お疲れ様でーす」と声をかけるとゆっくりと顔を上げ、ようやく重い腰を上げて帰っていった。超過した15分間は、次の映写のための準備をしてくれていたわけでもなく、誰も呼びにこないからただ本を読んで時間を費やしていたようだ。もちろん、タイムカードにはしっかりその15分がつけられていた。それにしても、どうして出てこないのだろう。呼びに行かないで、何時まで出てこないか今度試してみようと思う。◇社長の机の書類のヤマがついに崩壊。優しい小林副支配人が崩れ落ちた書類を拾ってあげていたが、もはや置く場所がなくただ積み上げるだけ。何の解決にもならない。古いものの上に新しいものが積み上げられる。そうやって地層は作られる。