ぜんぶ壊して駐車場になればいい

カメラマンの松本さんが久々に黄金町に来たので、聴き舎のマスターとともに近況報告会。二人とも黄金町の浄化や周辺の開発が進んで、もはやかつての黄金町へのノスタルジーに浸ったり、「黄金町」という名前を用いて過去のイメージを利用することに違和感を抱いているようで、「町の古い建物がどんどん壊されていくのはもはや快感」という段階になっているという話をした。本当に必要なもの、価値のあるものは時代が変わっても残るけれど、役目が終わったものは時代とともに消えていく。結果、ちょんの間は無くなった。映画館は当然あるものと思われているけれど、これまでも時代とともに多くの映画館が潰れてきたわけで、映画館というものがこの世の中から無くなることだってありえないことではない、と思う。映画館を何が何でも残さなければ!とは思わない。ただ経営している以上、何とかしたいと思っている。ひとついえることは、従来の映画館のシステムに対して常に疑問を持たなければいけないということ。つまり誰もがイメージできる、「普通の映画館」であってはいけない、ということだ。