黄金町バザールと「ANPO」

J&Bに行くついでに、黄金町バザールに立ち寄ってみた。かつて、パフィー通り、極細、新聞通りなどと呼ばれた黄金町のもっともディープな場所にあった建物が、見事にアート的な空間へと様変わりしていた。かつては絶対に入ることのできなかった建物の内部に足を踏み入れた時、黄金町プロジェクトを立ち上げた時から今までの歳月を想って、何ともいえない気持ちになった。黄金町のアート化が始まって5年。もはや過去のイメージは跡形もない。「黄金町売買春が夢の跡」(芭蕉)。◇その夜、映画「ANPO」のリンダ・ホーグランド監督を取材。アーティストのインタビューから60年安保を読み直そうという作品だけに、監督が黄金町のような<アート>についてどう考えるかに興味を持った。黄金町バザールと映画「ANPO」。改めてアートとは一体何なのかと考えさせられた。

傷ついたままではいやだった(リンダ・ホーグランドさん)