祝! 『黄金町マリア』復刊!

2006年に刊行されるや多くの読者に熱烈な支持を受けながらも、その後長らく絶版になってしまっていた幻の名作が復活! その名作とは、写真家・八木澤高明さんが、横浜黄金町の最後の数年間を記録したフォト・ドキュメント『黄金町マリア ―横浜黄金町 路上の…

気がつけばあれから1年

「あれ」というのは、シネマを辞めた日のこと。早いものだ。シネマ最後の日は、たしか美空ひばり主演の『千姫と秀頼』の上映会で、ゲストの効果もあって珍しく超満員になったイベントだった。別にノスタルジーにひたるわけではないが、その時期にブログを書…

シネマの上にも三年

なんでも三年は我慢しろと言いますが、ジャック&ベティも四年目に入ってからはヒット作に恵まれて好調が続いているようです。自分は三年待たずして辞めたので、どん底だった時期しか知りませんが、踏み止まった二人はシネマの神様から頑張ったご褒美を受け…

『ぼちぼち歩こう 墓地散歩』

日刊スポーツの石井秀一さんの本が出たので早速購入。石井さんは3年前、僕たちがJ&Bの運営を始めた当初、日刊スポーツ紙上で僕らのことを全7回にも及ぶ連載記事にしてくださった大恩人。◇「ぼちぼち〜」は坂本龍馬から忌野清志郎まで、51人の偉人たちのその…

社長の机にあった本を

借りて読んでみました(多忙な社長はもちろん未読)。非常に長いタイトルのセンスのいい本。山形の酒田にあった「グリーンハウス」という映画館や、フランス料理店の支配人として名を馳せた佐藤久一さんという方の生涯を描いた話。彼の試みは今読んでも古く…

「映画館なんてどこもこんなもんだよ」

最近、関係者からこんな言葉を立て続けに聞いた。曰く、映画館は赤字経営が普通とか、映画館は家庭や個人の生活を犠牲にしながら、自転車操業で経営するのが普通、とか。「普通」でいいと思っているとしたら、その映画館はいずれ潰れるだろうな。◇『アダルト…

TKプロデュースについて

ジュリー特集2週目。今日から作品も替わって「魔界転生」など3作品が上映される。そういえば先週、配給から間違って窪塚洋介版「魔界転生」のフィルムが届くというハプニングがあった。そのまま窪塚版流したらジュリーファンの暴動が起きただろうな。◇「魔界…

「身一つ流木に似て」、木村忍再び

久々に木村忍さんから電話があった。といっても誰も知らないだろうけど、木村さんは約1年前のある日突然電話をかけてきて、「ジャック&ベティは素晴らしい!」から始まって、「文化庁を文化省にしろ」とか「全人類が1年につき1円の税を納める人類税を導入し…

最後の木こりたちの末裔、再び

昨日、映画「最後の木こりたち」を通じて出会った、写真家の高部心成さんが約束どおり再来館。高部さんは数年前に自身の故郷であり、映画の舞台でもある中国黒龍江省を撮った写真集を出している気鋭の若手写真家。昨日、会ったその場で、写真を展示させて欲…

最後の木こりたちの末裔がやってきた

中国インディペンデント映画祭の目玉作品「最後の木こりたち」がいよいよ上映。中国黒龍江省の森林伐採軍団(木こりたち)の姿を追った素晴らしいドキュメンタリーで、すべてのインディペンデントな精神を持つ人たちに観ていただきたい作品なんですが、今日…

天安門事件を撮った写真家

上映中の「天安門、恋人たち」に関連したイベントの件で、夕方から写真家の今枝さんと打合せるため鎌倉に赴く。今枝さんは、1989年の天安門事件のとき、最後まで現場に残って写真を撮り続けた写真家。その今枝さんの写真をスライド上映しながら、当時のエピ…

普通のことやってる場合じゃない

午後、軽く新年の挨拶がてら聴き舎に立ち寄る。曙町帰りのジョージ.Yさんも加わり、映画館と黄金町の去年一年を総括&2009年をどうするかとについて熱く議論。いまJ&Bは、いわゆるフツーの映画館になってしまっている。普通の映画館では生き残るのが…

カフェで名刺入力作業進行中

午後出社。少し早めに黄金町に着いたので聴き舎に立ち寄って、昼間から軽く一杯。映画館1階カフェの今後のことなどを話す。◇カフェは開けてはいるものの、誰も入ってこない。ガランとした中で、黙々と名刺入力作業が行われている。去年は入力の遅れから年賀…

レクイエム黄金町

11月最後の週末。最近さぼっていた黄金町バザールのパラソルショップに参加。アーティストのきむらとしろうじんじんさんが路上でパフォーマンスしている横で、聴き舎のマスターが看板を出して座っていた。その後ろには写真家・八木澤高明さんの写真が2枚飾ら…

「闇の子供たち」

梁石日の原作が映画化されると聞いたときからずっと観たかった作品。ふらふらっと訪れた歌舞伎町で上映時間的にタイミングがよかったので突発的に観賞。久々に自分のところ以外の映画館で観るって新鮮。◇タイといえばJ&Bの前の通りは通称「若葉町タイスト…

三橋松太郎さんのこと

写真家の三橋松太郎さんから新しい写真集を出版するという知らせが届いたので、電話で久々にご挨拶した。三橋さんは、戦後間もない頃の人や町の写真をまとめた写真集をここ数年で立て続けに出版していて、今作は「ハイカラさんがいた街 よこはま」というタイ…

人はどうして映画に熱狂するのか

映画館で働き始めてから、世の中には熱狂的な「映画ファン」がいるのだということに気づきました。単なる「映画好き」ではなく、その好き度は、好きとかいう次元を超えていて、人生のほとんどを映画に捧げることも厭わない、そんなレベルで好きという人たち…